緑茶の色が変化するワケ

緑茶を淹れた時、うつわの中の綺麗な緑色を見ると、見た目にもそのお茶を楽しむことができます。

しかし、寒い季節に外で水筒に入れた緑茶を飲む際に、朝と緑茶の色が変わっていた...という経験はありませんか?

今回は、なぜ緑茶の色は時間が経つと変色してしまうのかについて、お話していきます。

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目次

1.緑茶が変色する理由

2.なぜコンビニで売っているお茶は変色しないのか?

3.お茶の変色を防ぐには

4.ちょっとした豆知識

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1.緑茶が変色する理由

緑茶の色が綺麗な緑色から赤茶色へと変色してしまう理由は、緑茶に含まれる渋み成分「カテキン」が影響しています。

カテキンは、ポリフェノールの一種で、緑茶に多く含まれる健康に良い成分として知られています。

カテキンには強力な抗酸化作用があり、細胞の老化やダメージを引き起こす活性酸素を除去する役割があります。これにより、体内の酸化ストレスを軽減し、健康を維持する手助けをします。活性酸素は細菌やウイルスから身を守るために働く物質ですが、多くの活性酸素が発生しすぎると、逆に体に害を及ぼしてしまいます。

そんな体に良い成分のカテキンですが、これがお茶を変色させてしまう要因にもなっています。

抗酸化作用を持つカテキンは、酸素や熱、光などにより酸化し、タンニンやテアフラビンなどの成分に変化します。これを”酸化反応”と言い、緑茶は緑色から赤茶色へと変色していくのです。

特に魔法瓶などの高性能な保温力を持つポットなどに熱いお茶を入れると、温度が高い状態が長時間続き、酸化反応が起きやすくなります。

 


2.なぜコンビニで売っているお茶は変色しないのか?

酸素や光・熱などの自然のものに反応する酸化反応ですが、なぜコンビニやスーパーで売られているペットボトルのお茶は綺麗な緑色のままなのでしょうか。

その答えは、「酸化防止剤(ビタミンC)」が添加されているからです。酸化防止剤の効果によって緑茶の酸化が抑制され、長時間変色を起こさずに緑色を保つことができるのです。

もちろん有害な成分ではないので安心してくださいね。

 


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3.お茶の変色を防ぐには

お茶は淹れたてを飲むのが一番美味しいですが、外出先でもおいしく飲めるに越したことはありません。しかし残念ながら淹れた緑茶の酸化を止める方法は、上記の酸化防止剤のほかにありません。

少しでも緑茶の変色を防ぐには、緑茶を冷たい温度に冷やして持ち歩くのが良いでしょう。

熱く濃いめに淹れた緑茶を氷いっぱいのうつわに入れると、急激に冷やされて味も劣化せずに美味しい緑茶を作ることができます。

濃いめに淹れているので、外出先で少しのお湯で割ってホットで飲むことも可能です。

おうちでお茶の作り置きをする場合も同じように、水出しで作ったり、お湯で作ったお茶を急激に冷やしてから冷蔵保存しましょう。冷たければ酸化も緩やかなので、長時間保存することが可能です。

 


4.ちょっとした豆知識

緑茶の酸化反応についてこれまで説明しましたが、酸化反応は淹れた緑茶だけでなく茶葉の状態でも起こる反応です。

通常、茶畑から収穫された茶葉はすぐに「殺青」という熱蒸気に当てて発酵を止める工程に進みます。この工程を通すことで、茶葉は綺麗な緑色を保つことができるのです。

では、この殺青をせずに放置するとどうなるのでしょうか?

茶葉は茶畑から摘まれてすぐに発酵が始まります。放置された茶葉は発酵が進み、だんだんと赤みを帯びた茶色に変色していきます。

実は、この発酵を半分程度まで進ませてから加工する茶葉を烏龍茶(半発酵茶)、完全に発酵させた茶葉が紅茶となるのです。

烏龍茶や紅茶は海外のお茶のイメージが強いですが、日本の緑茶と同じ茶畑でも少量ですが作られています。

 

 

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以上、今回は緑茶が変色してしまう理由についてお話しました。

寒い季節ほどお茶が美味しいと感じます。

お家でも外出先でも、工夫して美味しいお茶を楽しんでみましょう。